「しっぽが動かない」
「排便/排尿がいつもと違う」
「肛門がゆるい、会陰部の反応が鈍い」
こういうサインが揃ったら、“馬尾(ばび)”という神経の束がダメージを受けている可能性があります
馬尾症候群とは?
馬尾症候群は、脊髄の終わりのほうから出ている神経の束(馬尾)が圧迫・損傷を受けて起こる症状の総称です。
- ボロが出にくい/出ない
- 尿がうまく出ない/漏れる
- 尾の力が弱い
- 肛門まわりの感覚が鈍い
- 疝痛のような様子(直腸の機能不全や便秘が関与)
原因はさまざまですが、外傷(転倒・尻もち・後躯の強打)や、交配時の事故、尾を無理に持ち上げたなどがきっかけになることがあります。
こんな時は要注意
- 半日〜1日近く排便がほとんど無い/乾いた小さい便ばかり
- いきむ、落ち着かない(排尿姿勢あるいは排便姿勢するがでない)
- 尾を上げないで排尿する/尿がポタポタ漏れる
- 尾の力が弱い(引っ張っても抵抗が少ない)
- 肛門周囲を触っても反応が鈍い、肛門反射が弱い
「疝痛+排便が出ない」が続くときは、早めに獣医師へ連絡してください。
馬尾(神経)のトラブルが起きると、直腸・肛門まわりの動きや感覚が乱れて、便がうまく出せなくなることがあります。
酷い時には、直腸内に便がたまって疝痛のような症状になることもあります。
症例紹介
サラブレット/6歳/雌。
放牧地で牧柵に衝突・転倒し、臀部を強打(両前肢の外傷で搬送される。立位で縫合)。

第2病日(翌日)
軽度の疝痛・排便なし
第3病日
疝痛。直腸内に大量の糞塊、
直腸検査で摘出したボロに少量の血液付着

5病日
疝痛。排便なし
尾を挙げずに排尿、尾力低下



治療
・プレドニゾロン経口投与 ( 1mg→0.75→0.5mg/kg : 漸減 ) 1.5カ月
・ビタミンE 1カ月
・電気針治療 毎日 約10日間
・数日間 用手にて 排便させる
・流動パラフィン




第10病日
徐々に排便回数・量ともに増加する。 尾は動かせないものの繁殖雌馬として繋養される
さいごに

馬尾と呼ばれる神経の分岐部位の近くが骨折することにより、神経障害がおこることがあります。
神経損傷した疾患は、早期治療が予後を左右するカギになります。
排便・排尿障害を疑ったら、すぐにかかりつけの獣医師に相談してください。
Mahalo




