管理

関西馬臨床協力拠点 の構想

 今回は、大阪府立大学の 石川真悟 准教授 より、今後の関西地方における馬の診療に関わる重要な情報をいただきましたのでご紹介いたします。

「馬好きさんのライト獣医学」読者の皆様、こんにちは。

大阪府立大学獣医学専攻で教員をさせていただいております、石川と申します。

今回、mahalosheart先生のご厚意により本学でのサテライト手術について紹介させていただけることとなり、記事を書かせていただきました。

主に関西圏で馬に関わっている方向けの記事となりますことをご了承ください。

大阪府立大学りんくうキャンパスには、実は馬を全身麻酔下で手術できる施設・設備があります。しかし、実際に運用するための馬診療チームと、専門的な技術・器材が大学にはなかったため、これまでなかなか活用できずにおりました。

本学で所有している馬手術台・全身麻酔器・麻酔モニター

mahalosheart先生のtwitterをフォローしている方はご存じかもしれませんが、昨年の10月に本学施設を用いてmahalosheart先生とT先生に出張手術を実施して頂き、これまで関西圏では救うことが難しかった一頭の乗用馬を救うお手伝いをさせていただくことが出来ました。

手術前のドレーピングの様子

大学だけでは何もできなかったのですが、mahalosheart先生とT先生だけでなく、多くの地域の馬獣医師の先生方にご協力を頂くことでチーム獣医療を実現することができ、一頭の馬を救うことが出来たのは本当に喜ばしいことであるとともに、何とか本学の施設をより多くの馬を救う手助けができるように整備していけないかと考えるきっかけとなりました。

手術後、チームのみんなで!

そこで現在、関西空港と高速ICのすぐそばという立地を活かして、大学をカーシェアリングのように地域の馬獣医師の先生やmahalosheart先生等二次診療施設の先生にシェアして活用して頂く「関西馬臨床協力拠点」として確立する構想を進めております。

大学施設をシェアしたサテライト手術の一例

まだまだ走り始めたばかりですが、まずは大阪府立大学を活用することで、これまで関西圏では助けることが出来なかった馬を助けることができるかもしれない、という選択肢を関西圏の馬臨床獣医師の先生や馬主様、牧場主様にひろく知っていただきたいと思い今回記事を書かせていただきました。

突然手術等が必要な症例を目の当たりにしたとしても、迅速に対応するのはなかなか難しいと思いますので、あらかじめかかりつけ獣医師の先生と相談してみてください。

また、獣医師の先生は是非一度石川(oht02281508@gmail.com)まで、どういったことが出来るのか、実際に利用したいと思ったらどうすればいいのか等、お気軽にご相談いただければと思います。

関西圏における馬獣医療の発展に少しでも貢献できるよう、今後も大学が協力させていただければ幸いです。

どうでしょうか? 

どんどん活用することで、もっともっと流れがよくなり、助けられる馬が1頭でも増えると良いですね。

🐎Mahalo🐎