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点滴用チューブ

 右の写真の経験をされた方、沢山いるのでは? 早く点滴終われ~ って思いますよね。

持続点滴

 下痢・疝痛・摂食障害など、さまざまな原因によって脱水することがあります。

EQUINE FLUID THERAPYより

正常範囲から大きく逸脱することは、基礎疾患の治癒遅延や、脱水そのものによる二次的疾患を引き起こす可能性があります。

疝痛馬の管理や、開腹手術後の管理、運動や外的環境から引き起こされた脱水に対する処置、いろんなシチュエーションで点滴が必要となることがあります。

脱水馬に対する点滴の必要量は、体液の不足量を計算して行います。古典的な考え方として、

軽い脱水では5~6%、

強い脱水では8~10%

重篤な脱水では10~15%  の体液喪失が疑われる。と想定して補充する方法ですが、臨床的には様々な要因が絡み合うため、しばしば大雑把なものとなってしまいます。

そこで、その他の血液検査結果 PCV や TP 、 電解質 などをモニターしながら点滴することになります。点滴する際は、そのスピードも大切になります。

馬の点滴方法を勉強するためには、こちらの本がおすすめです。

輸液セット

 今回は、当院で使用している点滴セットのご紹介。 点滴のチューブは短すぎると高さを出せないし、長すぎると肢に絡んだりするし….  そんなジレンマを解消してくれる商品があります。

前回、胃カテーテルをご紹介させていただいた クリエートメディック株式会社さんが 当院の要望に応えて作成してくれました!! なんでも、今オリンピックで多くの受注をいただいたと聞いています。

点滴のチューブが形状記憶のコイルになっていて、肢に絡みにくくなっています。また、広い馬房でも 伸び放題‼ 差し込み口は2個所あり、当院では3リットルバックを2つ繋げて、数時間かけて点滴します。 一晩流すときは、ちょっと工夫すれば最大12ℓまでつなげられるので楽ちんです。

3リットルバックは TERUMO の ハイカリック®IVHバッグ を使用しています。

馬だけに限らず、牛でも使えるでしょう。あるととても便利です。是非お試しください。