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異物の摂取

異物(いぶつ)とは、

  1.  普通とは違ったもの。違和感を与える奇異なもの。
  2.  体内に入ってきて、または体内に発生して、周囲の体組織になじまないもの。「目に―が入る」「腹部の―を摘出する

  のことです。

犬は、よく異物を摂取して問題になることがあります。うちの犬も、子供のスーパーボールを飲んで大変でした💦

馬ではそれほどよくあることではありませんが、好奇心旺盛な馬は、放牧地や、馬房の中で、異物を摂取してしまうことがあります。

馬が摂取する可能性のある異物

異物は 英語で

 Foreign Body といいます。

 語源は『外で~』 ここでは”異質な・有害な”という意味です。

馬では、

曳き手、ヘイネット、乾草を縛った紐、ゴム材、衣類の切れ端 などが比較的よくある異物でしょうか。

これらに加えて、毛髪や植物性繊維などが核となり、消化管内で時間をかけてミネラル・繊維などでおおわれることにより、石になって腸管を閉塞させてしまうことがあり(毛髪胃石trichobezoar、植物性胃石trichobezoar)、手術が必要となってしまう重大な問題となります。

腸石症について

他にも、以前にご紹介した『砂』も異物と言えますが、病態はちょっと異なります。

砂の摂取について

珍しくないものだけど 異物としては珍しいもの

針金
竹ぼうきの竹

これらは、いずれも手術が必要となった馬から摘出された異物です。

一つは、小結腸、 もう一つは 小腸 で問題を起こしました。

これらが消化管を穿孔(せんこう:突き抜けること)してしまうことで、癒着(ゆちゃく:周囲の組織とくっつくこと)や、腹膜炎(ふくまくえん)を起こして、疝痛となります。

普段の管理で

『竹ほうき』 はよく厩舎作業で使われます。

掃除をしていると、じゃれてくる馬が竹ぼうきの竹を 『ちょす』(北海道弁) ことなんて珍しくありません。 

ですが、このような危険もあることは知っておいてください。

あなの愛馬を守りましょう。

Mahalo